ASワンプラとは|AAワンプラとの違いと仕入れ・出品での使い方
公開日 2026年10月5日
ASワンプラとは、オートサーバーの会員向けサービスASNETで、全国の会員や提携企業が出品した在庫を、表示された業販価格で落札できる共有在庫の取引です。よく似た名前のAAワンプラは、オークション会場で流札した車や次回出品予定の車を、同じく決まった価格で落札できるサービスを指します。どちらもセリに参加せずに価格を見て買える仕組みですが、車の出どころと台数、使いどころが違います。この記事では、オートサーバーの公式サイトで確認できた仕組みと手数料に加えて、このサイトに掲載している月次レポート「AS自動車業界の動向」(2021年8月号〜2023年5月号)に書かれたワンプラ取引の動きを整理しました。中古車販売店が仕入れと出品でどう使い分けるかも、最後にまとめています。
この記事で確認した一次情報
- オートサーバー ASNETサービス「購入する」(ASワンプラ・AAワンプラ)仕組み、掲載台数、検索、申込、クレーム対応
- オートサーバー ASNETサービス「出品する」(ASワンプラ出品)店頭小売と並行した出品、出品票の作成
- オートサーバー 料金ASワンプラ・AAワンプラの落札、出品、成約の手数料
- オートサーバー 入会FAQ値下げ交渉サービス、自動手配陸送
- AS自動車業界の動向 2021年〜2023年(オートサーバー月次レポート)AAワンプラ・ASワンプラの取引の動き
ASワンプラとは(共有在庫のワンプライス取引)
ASワンプラは、オートサーバーのASNETに参加している販売店や提携企業の在庫を、業者どうしで売買するための共有在庫です。公式サイトは「全国のASNET会員・提携企業からの出品車両を業販価格で落札できます」と説明し、掲載台数を常時21万台以上としています。セリのように入札額を競う必要はなく、出品店が付けた業販価格がそのまま落札価格になるワンプライス取引です。欲しい車が見つかったら、専門のコールセンターに申し込み、スタッフが1台ずつ出品店に在庫を確認します。出品店の多くは同じ車を店頭やネットで一般のお客様にも売っているため、確認の時点で売れていれば買えません。在庫確認があることで二重売りを防いでいる、と公式サイトは案内しています。車両画像は1台あたり最大80枚まで載せられ、細かな装備は出品票と画像で確かめます。
- 掲載台数:常時21万台以上(公式サイトの案内)
- 価格:出品店が付けた業販価格で落札するワンプライス取引
- 申込:専門のコールセンターのスタッフが1台ずつ対応し、出品店への値下げ交渉も受け付ける
- 車両情報:画像は1台あたり最大80枚、出品票と画像で装備を確認
- クレーム:専門スタッフが対応し、車が届いてから申告する仕組み
- 搬送:落札車両はすべて自動手配陸送(自社搬出は不可)
オートサーバーの沿革によると、インターネットを利用した会員間の中古自動車の仲介事業は1998年5月に始まり、2016年11月にはASワンプラの出品台数が10万台を超えました。月次レポートでも、ASワンプラは「共有在庫」と併記されています。
AAワンプラとは(オークション出品車のワンプライス取引)
AAワンプラは、オートオークション(AA)の会場に出品された車を、セリの日を待たずに業販価格で落札できるサービスです。公式サイトでは「オークションで流札した車両や次回出品予定の車両を業販価格(ワンプライス)で落札できるサービス」と説明され、常時2万台から選べるとされています。土曜、日曜、祝日も含めて、いつでも検索と落札ができます。セリで値が付かずに流れた車や、次の開催を待っている車が対象なので、オークション会場の出品状況と強く結びついています。お客様から希望の車種を聞いたその日に、価格の決まった車の中から探して押さえられるため、公式サイトは「ユーザーとの商談をお待たせしません」とうたっています。ASワンプラとの大きな違いは、車の持ち主が会員の販売店か、オークション会場への出品者か、という出どころの差です。
オークション会場のセリに参加する入札や代行、落札相場の調べ方はこの記事では扱いません。相場の情報は姉妹サイトのオークション相場情報の解説を参照してください。
ASワンプラとAAワンプラの違い(比較表)
ASワンプラとAAワンプラは、どちらも決まった業販価格で落札するワンプライス取引で、落札手数料も料金ページ上は同じ金額です。違いは車の出どころと台数にあります。ASワンプラは全国の会員や提携企業が店頭やネットで売っている在庫が中心で、公式サイトの案内では常時21万台以上と、AAワンプラの常時2万台より多く並んでいます。店頭で売っている車なので、申込のたびに在庫確認があり、出品店に値下げ交渉ができる場合もあります。AAワンプラはオークション会場で流札した車や次回出品予定の車が対象で、会場の出品台数や成約率が下がったり上がったりすると、並ぶ車の数も変わります。仕入れる側から見ると、台数の多さと交渉の余地ならASワンプラ、オークション出品車をセリを待たずに押さえたいならAAワンプラ、という分け方になります。
| 項目 | ASワンプラ | AAワンプラ |
|---|---|---|
| 車の出どころ | 全国のASNET会員・提携企業の店頭・ネット在庫(共有在庫) | オークションで流札した車両、次回出品予定の車両 |
| 掲載台数(公式サイトの案内) | 常時21万台以上 | 常時2万台 |
| 価格の決まり方 | 出品店が付けた業販価格(ワンプライス) | 業販価格(ワンプライス) |
| 申込と確認 | コールセンターが1台ずつ在庫確認、値下げ交渉サービスあり | 土日祝を含めいつでも検索・落札 |
| 落札手数料(税別・1台ごと) | 20,000円〜(割引プラン18,000円〜) | 20,000円〜(割引プラン18,000円〜) |
| 出品する側の手数料(税別) | 出品0円(自社検査)、成約15,000円 | 会場への出品(AA出品)の手数料による |
手数料はオートサーバーの料金ページ(2026年10月5日確認)によります。一部の会場やコーナーは金額が異なり、手数料は1台ごとにかかります。割引プランは月2,000円(税別)です。最新の金額と条件はASNETの規約で確認してください。
月次レポートに見るワンプラ取引の動き(2021〜2023年)
このサイトに掲載している「AS自動車業界の動向」には、毎月のAAワンプラとASワンプラの落札の動きが書かれています。2021年秋から2022年秋にかけては、AAワンプラの落札が前年を下回り続け、ASワンプラの落札が前年を上回る月が続きました。2021年10月号は、オークション相場の高騰と高成約率でAAワンプラへの出品台数が大幅に減ったと説明しています。セリで車が売れてしまうため、流札してワンプラに回る車が少なくなったわけです。同じ号では、ASワンプラの落札が前年同月比1割強の増加となり、オークションで落札しづらい状況が追い風になったと書かれています。2022年7月号では、AAワンプラの落札が前年同月の6割程度まで落ち込み、11ヵ月連続のマイナスとなる一方、ASワンプラの落札は前年同月を1割ほど上回り、AAで落札しにくいことからASワンプラに流れている傾向があると分析しています。
| 号 | AAワンプラ落札 | ASワンプラ(共有在庫) |
|---|---|---|
| 2021年8月号 | 前年同月数を多少超過、3ヵ月連続プラス | 落札は前年同月比1割減、4ヵ月連続マイナス |
| 2021年10月号 | 前年同月比2割減、2ヵ月連続マイナス | 落札は前年同月比1割強の増加 |
| 2022年7月号 | 前年同月の6割程度、11ヵ月連続マイナス | 出品台数は6月末比1.3万台程度減、落札は前年同月を1割ほど上回る |
| 2022年11月号 | 前年同月の1割以上の増加、15ヵ月振りにプラス | 出品台数は10月末比1.3万台程度増、落札は2ヵ月連続で前年割れ |
| 2023年4月号 | 前年同月の1.5割以上の増加、6ヶ月連続プラス | 落札は前年同様の実績 |
| 2023年5月号 | 前年同月比で大幅な増加、7ヶ月連続プラス | 出品台数は4月末比9千台程度減、取引は前年と同水準 |
流れが変わったのは2022年の秋です。2022年11月号は、オークション会場の成約率が下がって出品台数が増えたことを大きな要因に、AAワンプラの落札が15ヵ月振りにプラスへ転じたと伝えています。同じ時期、ASワンプラは出品台数が増える一方で、小売市場の低迷から落札は前年割れが続きました。2023年4月号は、中古車販売の仕入れスタイルがセリからワンプライスへ移っていることを新たなトレンドと書き、2023年5月号は、価格の見定めがしにくいオークション取引からAAワンプラへの落札のシフトと、ASワンプラからのシフトが続いているとみています。月次レポートの記述は前年同月比の割合が中心で、台数そのものは公表されていません。
ワンプラで仕入れるときの手順と確認すること
ワンプラで仕入れる手順は、車を探す、価格と状態を確かめる、申し込む、陸送で受け取る、の4段階です。ASワンプラでは車名やグレードに加えて装備からも探せ、複数の車種を並べて比べられます。気になる車が見つかったら、出品票と最大80枚の画像で装備や傷の位置を確認します。そのうえでコールセンターに落札を申し込むと、スタッフが出品店に在庫を確かめます。希望の金額がある場合は、このときに値下げ交渉を頼めます。ただし入会FAQにあるとおり、基本は固定価格なので値引きできない車もあります。落札した車は、正会員か準会員かを問わずすべて自動手配陸送で届き、自社では引き取れません。購入車両のクレームは、車が届いてから専門スタッフに申告する仕組みです。
- 仕入れる前に、業販価格に落札手数料と陸送費、自社での整備費を足した総額で、売値との差を計算する
- 出品票と画像で、装備と傷の位置を確かめる
- 値下げ交渉を頼むなら、申込の時点で希望金額を伝える
- 陸送で届く日を、お客様への納車予定から逆算して確かめる
- 届いた車はすぐに確認し、気になる点があれば早めに申告する
お客様と商談しながら車を探す場面では、オートサーバーの店頭商談NETも使えます。公式サイトでは、自社の店頭在庫と共有在庫を並べて商談できる仕組みで、常時在庫12万台以上と案内されています。ASワンプラの掲載台数とは数え方が別なので、数字をそのまま比べないでください。
ASワンプラ出品で店頭在庫を業販にも回す方法
ASワンプラは仕入れだけでなく、自社の在庫を売る場としても使えます。公式サイトの「出品する」のページでは、ASワンプラ出品を「店頭で小売りしながら、業販取引を狙える」サービスとし、店頭での小売販売と並行して出品できるので在庫回転率の大幅なアップが見込める、と説明しています。出品は、車両写真を用意し、出品票と展開図をネットで作るだけで、画像は80枚まで登録できます。料金ページの手数料は、出品が0円(自社検査)、成約時が15,000円(税別)です。落札の申込が入ると在庫確認があるので、店頭で先に売れた車を業者に重ねて売ってしまう心配がありません。展示日数が延びてきた車を、値下げを重ねる前に業者向けにも見せておく、という使い方ができます。店頭の車をオークション会場へ運んでセリにかけるAA出品とは違い、車を店に置いたまま小売りと業販の両方で買い手を探せます。
業販に出す価格は、自社の仕入れ値と整備費に、店頭での日数を加味して決めます。小売の売値より低い業販価格を付けても、展示を続けるあいだの費用と比べて早く現金化できるほうが得な車もあります。どの車を出すかの判断に使えるよう、在庫ごとの原価と日数は普段から一覧にしておくと便利です。中古車販売店の資金繰りの課題は中古車販売店の倒産動向でも触れています。
中古車の仕入れルートを広げるなら ASNET(エーエスネット)
ASワンプラとAAワンプラは、オートサーバーのASNETの会員向けサービスです。ASNETは古物許可証を持つ中古自動車の取扱事業者が入会でき、入会金と月会費は0円です。カーネット経由の入会特典は案内ページで確認してください。
まとめ
ASワンプラは、全国のASNET会員や提携企業の店頭・ネット在庫を業販価格で落札できる共有在庫で、公式サイトの案内では常時21万台以上が並んでいます。AAワンプラは、オークションで流札した車や次回出品予定の車を、同じくワンプライスで落札できるサービスで、常時2万台です。落札手数料はどちらも20,000円〜(税別)で、割引プランなら18,000円〜になります。月次レポートでは、2021年から2022年秋はオークションで落札しにくい状況からASワンプラへ、2022年11月以降はAAワンプラへと、仕入れの流れが市場の状態に合わせて移っていました。仕入れと出品の両方で使えるので、自社の在庫の回し方に合わせて使い分けてください。
よくある質問
- ASワンプラとは何ですか?
- オートサーバーのASNETで提供されている共有在庫の取引サービスです。公式サイトでは「全国のASNET会員・提携企業からの出品車両を業販価格で落札できます」と説明されています。表示されている業販価格で落札するワンプライス取引で、常時21万台以上が掲載されています。
- AAワンプラとASワンプラの違いは何ですか?
- 車の出どころが違います。ASワンプラは会員や提携企業の店頭・ネット在庫で、AAワンプラはオークションで流札した車両や次回出品予定の車両です。掲載台数は公式サイトでASワンプラが常時21万台以上、AAワンプラが常時2万台と案内されています。どちらも決まった業販価格で落札する点は同じです。
- ASワンプラの落札手数料はいくらですか?
- オートサーバーの料金ページでは、ASワンプラとAAワンプラの落札はどちらも通常プランで20,000円〜、割引プランで18,000円〜(いずれも税別、1台ごと)です。一部の会場やコーナーは金額が異なるため、詳細は規約で確認してください。割引プランは月2,000円(税別)です。
- ASワンプラで値下げ交渉はできますか?
- オートサーバーの入会FAQでは、落札申込と在庫確認の際に、希望金額まで値下げできるかを出品店に交渉するサービスがあると説明されています。基本は固定価格なので、車両によっては値引きできない場合があります。
- ASワンプラで落札した車を自分で引き取りに行けますか?
- 引き取れません。入会FAQでは、正会員か準会員かにかかわらず、ASワンプラで落札した車両はすべて自動手配陸送になり、自社搬出はできないとされています。
- 中古車販売店で、仕入れ・在庫・販売の管理をまとめて行う方法はありますか?
- 仕入れ値・整備費・売値・在庫日数を1か所で見られるのが車両販売システム(車販ソフト)です。整備も行う店は自動車整備システム(自動車整備ソフト)とデータがつながるかを確認します。整備システム 比較や整備ソフト おすすめの情報を見るときは、整備ソフト 安いかどうかだけでなく、整備システム リースなしで始められるかも確かめてください。
参考にした一次情報
この記事は次の一次情報をもとに作成しています(2026年10月5日確認)。
- オートサーバー ASNETサービス「購入する」(ASワンプラ・AAワンプラ):https://www.autoserver.co.jp/service/buy/?box=1
- オートサーバー ASNETサービス「出品する」(ASワンプラ出品):https://www.autoserver.co.jp/service/sell/?box=1
- オートサーバー 料金:https://www.autoserver.co.jp/service/price/
- オートサーバー 入会FAQ(Q.23、Q.24):https://www.autoserver.co.jp/admission/faq/
- オートサーバー ASNETサービス一覧:https://www.autoserver.co.jp/service/
- オートサーバー 沿革:https://www.autoserver.co.jp/company/history/
- AS自動車業界の動向 2021年(2021年8月号、10月号):https://info-q.j-carnet.co.jp/index.php/automotive_industry_trends/as2021/
- AS自動車業界の動向 2022年(2022年7月号、11月号):https://info-q.j-carnet.co.jp/index.php/automotive_industry_trends/as2022/
- AS自動車業界の動向 2023年(2023年4月号、5月号):https://info-q.j-carnet.co.jp/index.php/automotive_industry_trends/as2023/
