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中古車市場コラム

中古車の買い時・売り時と相場の季節変動|月別統計で見る仕入れ時期

公開日 2026年10月5日

中古車の買い時・売り時は、毎年同じ月に同じ形で出る台数の波から読むのが確実です。この記事では、自販連の中古車登録台数、全軽自協の軽四輪車中古車販売台数、USSの月次オークションデータ、そして日本カーネットが掲載しているAS自動車業界の動向(2021年8月号〜2023年5月号)を並べ、販売店の仕入れと値付けに使える中古車相場の季節変動だけを数字で確かめました。言い伝えや来年の予想は書いていません。

この記事で確認した一次情報

月別の中古車登録台数・届出台数に出る季節変動

中古車の台数には、毎年3月に大きな山ができ、1月と8月が谷になる波があります。自販連の中古車登録台数(登録車)は2025年3月が409,574台で、2月の291,573台より40.5%多く、年間3,632,179台の11.3%をこの1か月で占めました。全軽自協の軽四輪車中古車販売台数でも2025年3月は367,311台と2月の1.6倍で、年間2,855,689台の12.9%です。4月は登録車が300,460台、軽四輪車が243,714台まで戻り、3月の7割前後になります。反対に少ないのは、登録車では2024年と2025年のどちらも1月・8月・11月の順、軽四輪車では2025年が8月(197,817台)と11月、1月でした。2026年も3月は登録車414,457台、軽四輪車381,621台と同じ形で、8月は登録車263,114台、軽四輪車206,106台に下がっています。

月登録車(2025年)軽四輪車(2025年)
1月253,121台211,470台
2月291,573台228,830台
3月409,574台367,311台
4月300,460台243,714台
5月288,282台217,857台
6月306,571台228,814台
7月321,227台249,580台
8月263,861台197,817台
9月309,694台237,594台
10月325,711台243,204台
11月264,181台201,842台
12月297,924台227,656台
年計3,632,179台2,855,689台

登録車は自販連「中古車登録台数」の総合計(新規登録・移転登録・変更登録の合算、ナンバーベース)、軽四輪車は全軽自協「軽四輪車中古車販売台数」の合計(中古車新規検査と名義変更の台数)です。名義変更を含むため、小売の成約台数そのものとは一致しません。

前の年も同じ形でした。2024年は登録車が3月421,968台、1月251,004台、8月266,378台で、軽四輪車は3月357,603台、8月200,889台、1月209,856台です。年計は登録車3,661,625台、軽四輪車2,836,502台で、2025年との差はどちらも1%程度にとどまっています。

3月の山の高さは軽四輪車のほうが目立ちます。2月から3月への伸びは、軽四輪車が2022年172.0%、2023年166.6%、2024年147.4%、2025年160.5%、2026年162.0%で、登録車の136〜144%を毎年上回りました。軽を多く扱う店ほど、3月に名義変更の書類と納車整備が集中し、4月に一気に落ち着くと考えて段取りを組むのが現実的です。

夏から秋にかけても小さな波があります。登録車は7月(2025年321,227台)と10月(同325,711台)が3月に次ぐ高さで、8月と11月がその間の谷になりました。軽四輪車も2025年は7月249,580台、10月243,204台が高く、8月と11月が低い月です。年に一度の3月だけでなく、7月と10月を在庫の売り切りの山、8月と11月を在庫を整える谷として計画に入れておくと、仕入れのタイミングを月単位で決めやすくなります。

オートオークションの成約車両単価と成約率の月別推移

業者オークションの単価にも季節の形があり、USSの月次データでは成約車両単価が2月から3月に下がり、4月に年度内の最低かそれに近い水準になる年が続いています。2025年度(2025年4月〜2026年3月)は4月の1,065千円が最も低く、1月1,346千円、2月1,380千円と冬に高くなったあと、3月は1,220千円へ下がりました。2024年度も2月1,260千円から3月1,116千円へ下がり、3月が年度で最も低い月です。2023年度は4月883千円が最低でした。出品台数は3月が多く、2025年度は349,260台で年度最多です。成約率は2025年4月61.1%、2024年12月60.0%と、4月と12月に低く出ています。成約車両単価は成約した車の平均値なので、3〜4月に低年式車や軽自動車の比率が上がれば、同じ車の値段が変わらなくても下がります。仕入れ判断では、単価の上下と成約率を組み合わせて読むのが安全です。

月成約率成約車両単価(前年同月)
2025年4月61.1%1,065千円(1,122千円)
2025年8月69.6%1,224千円(1,242千円)
2025年12月66.0%1,252千円(1,133千円)
2026年1月69.6%1,346千円(1,250千円)
2026年2月69.6%1,380千円(1,260千円)
2026年3月67.9%1,220千円(1,116千円)

表は年度の中で単価が高い月と低い月を抜き出したもので、出典はUSSの2026年3月期の月次データです。2025年5〜7月は1,184〜1,244千円、9〜11月は1,297〜1,305千円でした。USSグループの会場の数字で、オークション市場全体の値とは異なります。開催回数は月ごとに違い、8月と12月は開催が少ないため出品台数も少なく出ます。

2026年度に入ってからも、4月の成約車両単価は1,221千円で、5月1,310千円、7月1,345千円より低い水準でした。いずれもUSSの2027年3月期の月次データで確認できます。台数の山である3月と、その直後の4月に単価が前後の月より低く出る形は、2023年から2026年まで4年続けて確認できます。

AS自動車業界の動向に記録された連休・年末年始の流通の動き

AS自動車業界の動向は、ASNETにつながる全国のオークション会場とASワンプラ(共有在庫)の動きを毎月まとめたレポートで、連休の前後に出品と落札の様子が変わることが何度も記録されています。2022年4月号では5月の連休中にASワンプラの出品が約1万5千台増え、2022年5月号でも連休中に大幅に増えたあと中旬から下旬に減ったと書かれています。2021年12月号では12月末のASワンプラ出品が前月末より約1万台多く、2023年1月号には年末年始に出品が増えて1月中旬から減ったとあります。反対に、2022年8月号ではお盆休み明けの成約率がほとんどの会場で2〜3%上がり、成約単価も上がったと報告されています。連休中は出品が積み上がり、連休明けは買い手が戻って競りが強くなる、という順番がレポートから読み取れる季節の動きです。

  • 2021年8月号:お盆連休中にASワンプラの出品がわずかに増えました。AAの落札については「例年、お盆連休明けに活発な落札が見られるが、今年はその伸びがなく」と書かれています。
  • 2022年3月号:AAの成約率と相場は高いものの「2月末あたりよりやや落ち着きつつあり、落札がしやすい状況」。3月末のASワンプラ出品は2月末より約1万台増えました。
  • 2022年4月号:5月連休中にASワンプラの出品が約1万5千台増え、連休明けから小売りが動き出したと報告されています。
  • 2022年8月号:お盆休み明けの成約率がほとんどの会場で2〜3%上がり、成約単価も上がりました。
  • 2022年12月号:年明けのオークション会場の初荷AAは「どこも高実績」だったと書かれています。
  • 2023年1月号:12月の成約率が特に低く、年末からの残留車と新規搬入が重なって1月の出品が増えました。
  • 2023年5月号:小売りが動き出し、5月の会場成約率は4月開催分より5%程度上がっています。

各号の本文は年別ページ(2021年・2022年・2023年)のPDFで読めます。2023年2月号と3月号では、本来は需要期にあたる2月・3月でも小売りの動きが弱く、出品店の売り切り価格に届かず成約率が低いまま推移したと書かれています。季節の山があっても、その年の小売の強さで成約率は大きく変わるということです。

販売店から見た中古車の買い時(仕入れの時期)

数字から見た仕入れの買い時は、オークションの出品台数が多く成約車両単価が低く出る3月から4月と、連休中に共有在庫の出品が積み上がる時期です。USSの成約車両単価は2025年度に4月が1,065千円と年度最低で、2月の1,380千円より約23%低い水準でした。成約率も2025年4月は61.1%と低く、出品された車の約4割が流れています。AS自動車業界の動向2022年11月号から2023年5月号にかけては、会場の成約率が下がったことでAAワンプラ(オークション会場のワンプライス出品)への出品が増えたと繰り返し書かれています。流札が多い月は固定価格で買える車も増えるため、予算の上限を決めて待てる店には選べる幅が広がります。ただし4月は3月の名義変更の山の直後です。3月の納車整備が残っている店は、仕入れた車を店頭に並べるまでの日数も含めて4月の仕入れ枠を決めておくと、在庫が寝にくくなります。

3月から4月にかけて

台数の山(3月)と単価の谷(3〜4月)が重なる時期です。2025年度の4月はUSSの出品台数が327,914台と多く、成約率は61.1%でした。AS自動車業界の動向2022年3月号にも、2月末あたりから成約率と相場が落ち着き落札しやすくなったという記述があります。ただ、2022年は半導体不足で新車の供給が滞り、同じ号でも出品車両は「低年式・過走行・低評価の小売りに不向きな車両が多い傾向」と書かれていました。台数が増える月でも、店頭に並べられる質の車が増えるとは限りません。

ゴールデンウィーク、お盆、年末年始

ASワンプラでは連休中に出品が増えた記録が複数あり、2021年12月号、2022年4月号、2022年5月号、2023年1月号に記述があります。オークション会場の開催が止まる期間に、共有在庫へ出品が回ったと読めます。連休中にASワンプラの出品を確認し、連休明けに競りが戻る前に押さえておく、という順番が組めます。

夏の8月と冬の12月

USSでは8月と12月は開催回数が少なく、2025年8月の出品台数は233,141台、12月は256,699台でした。台数の少ない月に無理に数を集めようとすると、単価の高い車をつかみやすくなります。8月は登録台数と届出台数も年間の谷にあたります。この時期は在庫を絞り、9月以降の台数の戻りに合わせて仕入れを再開する組み立てが数字には合っています。

販売店から見た売り時(在庫と下取り車の出し時)

店頭で売る売り時は、登録・届出台数が年間で最も多い3月と、それに次ぐ7月・10月です。2025年は登録車が3月409,574台、7月321,227台、10月325,711台で、軽四輪車も3月367,311台、7月249,580台、10月243,204台でした。業者オークションへ出す売り時は、成約車両単価が高く出る冬で、USSでは2026年1月が1,346千円、2月が1,380千円と2025年度の上位2か月です。3月を過ぎると単価が下がる形が続いているため、3月の店頭で売り切れなかった車を4月以降まで抱えると、オークションでの出口価格も下がりやすくなります。また、総務省の資料では自動車税種別割と軽自動車税種別割の賦課期日は4月1日、納税義務者は所有者です。4月1日に自社名義で残る在庫や下取り車は、その年度の種別割の対象になります。売れ残りそうな車は2月のうちに見極め、オークションへ回すかを決めておくのが数字に合う段取りです。

下取り車の出口にも季節の差が出ます。AS自動車業界の動向の2021年9月号から2022年2月号を見ると、AAの落札が前年割れの月でもASワンプラ(共有在庫)の落札は前年を上回り続けました。2022年6月号には、AAで落札できない買い手が「ASワンプラに流れている傾向」が書かれています。オークションの成約率が高く落札しにくい月は、固定価格で出す共有在庫に買い手が流れやすく、売る側にとっては出品先を分ける意味が出てきます。ASワンプラの仕組みはASワンプラとはで、オークション相場の見方は姉妹サイトのオークション相場情報の解説で詳しく説明しています。

中古車相場の季節変動を読むときの注意点

季節の傾向を仕入れや値付けに使うときは、統計ごとに数えている対象が違うことと、年ごとの事情が季節の形を上書きすることの2点に気をつけます。自販連の中古車登録台数は新規登録・移転登録・変更登録の3業務を合算したナンバーベースで、全軽自協の数字も中古車新規検査と名義変更の台数です。どちらも小売の台数と同じではありません。USSの成約車両単価は成約した車の平均値で、車種構成が変われば同じ車の値動きがなくても上下します。開催回数も月ごとに違い、2026年8月は名古屋会場と北陸会場の合同開催への移行もあって開催数が前年より少なくなっています。さらに、2021年8月から2022年9月はオークション出品台数が14か月連続で前年割れになり(AS自動車業界の動向2022年9月号)、例年のお盆明けの落札の伸びも出ませんでした。月の傾向は目安にとどめ、その月の成約率と出品台数を毎週確認して判断を更新していくのが現実的です。

  • 台数の季節変動は、自販連と全軽自協の月報を同じ月の前年と比べて確かめます。
  • 単価の季節変動は、成約車両単価に成約率と出品台数を並べて読みます。
  • 新車の供給や輸出、小売の強さといった年ごとの事情は、AS自動車業界の動向や各統計の注記で確認します。
  • 中長期の流れは中古車相場の推移と中古車価格が高騰した理由も合わせて読むと、季節の波と年単位の流れを分けて考えられます。

数字から組める季節の目安

台数は3月が山で、1月と8月が谷になります。業者オークションの成約車両単価は1〜2月に高く、3〜4月に低く出る年が2023年度から続いています。仕入れは3〜4月と連休中の共有在庫、店頭の売り時は3月・7月・10月、オークションへの出し時は冬が数字に合う組み立てです。4月1日の種別割の賦課期日も、在庫を年度内に動かす理由になります。

中古車の仕入れルートを広げるなら ASNET(エーエスネット)

ASNETでは、全国のオークション会場への入札とASワンプラ(共有在庫)を同じ画面で使えます。連休中に共有在庫の出品が増える時期や、3〜4月の出品が多い時期に、オークションと固定価格の出品を並べて比べられます。日本カーネット経由の入会特典(整備システム・整備ソフト DREAM POWER 特別提供版の提供など)の内容は、案内ページで確認してください。

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中古車の買い時・売り時に関するよくある質問

中古車が一番動く月はいつですか?
自販連の中古車登録台数と全軽自協の軽四輪車中古車販売台数を見ると、毎年3月が年間の山です。2025年3月は登録車409,574台、軽四輪車367,311台で、どちらも前月の2月より4割から6割多く、年間合計に占める割合は登録車11.3%、軽四輪車12.9%でした。4月は3月の6〜7割に戻ります。
オートオークションの相場が下がりやすい月はありますか?
USSの月次データでは、成約車両単価が2月から3月にかけて下がり、4月に年度内の最低かそれに近い水準になる年が続いています。2025年度(2025年4月〜2026年3月)は4月が1,065千円で最も低く、2月の1,380千円から3月は1,220千円へ下がりました。ただし単価は成約した車の平均で、車種や年式の構成が変わっても動きます。同じ車の値下がりと同じ意味ではありません。
お盆や年末年始は仕入れに向いていますか?
AS自動車業界の動向では、2022年5月の連休中にASワンプラ(共有在庫)の出品が約1万5千台増え、2021年12月末も前月末より約1万台増えたと記録されています。連休で出品が積み上がる場面がある一方、2022年8月号ではお盆明けに多くの会場で成約率が2〜3%上がり成約単価も上昇したとあり、連休明けは競り合いが強くなる傾向も読み取れます。
下取り車や在庫車を3月中に名義変更しておく理由はありますか?
総務省の資料では、自動車税種別割と軽自動車税種別割の賦課期日は4月1日、納税義務者は所有者です。4月1日時点で自社名義のまま残っている車は、その年度の種別割の対象になります。3月中に売れるか、業者オークションへ出すかを早めに決める理由の一つです。実際の課税の扱いは車の登録状況で変わるため、個別の車は管轄の税事務所や市区町村に確認してください。
季節の傾向どおりに相場が動かない年もありますか?
あります。AS自動車業界の動向によると、2021年8月から2022年9月まではオークション出品台数が14か月連続で前年を下回り、新車の供給不足による下取車の減少で相場高が続きました。2021年8月号では「例年、お盆連休明けに活発な落札が見られるが、今年はその伸びがなく」と書かれています。月の傾向より、その年の新車供給や小売の強さが上回る年があります。
中古車販売店で、仕入れ・在庫・販売の管理をまとめて行う方法はありますか?
仕入れ値・整備費・売値・在庫日数を1か所で見られるのが車両販売システム(車販ソフト)です。整備も行う店は自動車整備システム(自動車整備ソフト)とデータがつながるかを確認します。整備システム 比較や整備ソフト おすすめの情報を見るときは、整備ソフト 安いかどうかだけでなく、整備システム リースなしで始められるかも確かめてください。

参考にした一次情報

この記事は次の一次情報をもとに作成しています(2026年10月5日確認)。

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